ファクタリング

ファクタリング

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。

12月8日付週間ダイヤモンドにエセファクタリングの記事が掲載されています。
中小企業は資金繰りに悩む会社が多数あります。
売上代金の入金が早ければ資金繰りが楽だが・・・
中小企業の社長の多くが思うところです。

売上債権を買い取り、利子を割引いて支払期日前に換金する業者があります。
ファクタリング会社です。
利用度は低いのが実態です。
なぜなら、売上債権を売却するということは、債権譲渡手続となります。
得意先に債権譲渡を通知します。
すると、「あの会社、危ないのでは?」という悪い噂が瞬く間に広がりかねません。
実際、ファクタリングを利用しているのは、国や地方公共団体に対する売上債権を持っている会社、社会保険診療報酬支払基金に対する売上債権を持っている医療法人など、ごく限られた中小企業ではないでしょうか。
また、債権の全額から利子を差し引いて支払われるのではなく、例えば債権総額の9割から利子を差し引き即支払、残り1割は実際に債権が現金化した後に支払われます。

このような中、週間ダイヤモンドの記事によりますと、債権の全額を買い取り、利子を差し引いて現金化するファクタリング会社、いえエセファクタリング会社があるそうです。
債権譲渡の手続もとらず、得意先に債権譲渡も知らされないのです。
手数料という名目の高額の利子を差し引き、即現金化、売上債権はそのまま会社に入金し、入金後速やかにファクタリング会社に支払うという制度です。

得意先に債権譲渡通知がなされないのですから、債権譲渡する会社の信用が落ちることはありません。
ただし、手数料という名目の利子、年率換算すると240?360%だそうです。
貸金業であれば、上限金利が定められていますが、ファクタリングはその定めの適用対象外です。

正規のファクタリング業者であれば、債権買取手数料は0.5?3%、年率換算してもせいぜい数十%です。この数十%も高いのですが、3桁よりはマシです。

最近はかつてのヤミ金業者がこの手のファクタリング会社に衣替えしているとか。

でも、このファクタリング、正規の業者であっても利用すると、それが資金繰りの当たり前になり、なかなか抜け出せないようです。
ましてや非正規ファクタリング業者の利用となると尚更です。

週間ダイヤモンドの記事にも記載がありますが、「この先、民法改正により債権譲渡禁止特約が機能しなくなり、ファクタリングの皮をかぶったヤミ金にとって天国のような時代がやっている。対策を急がねば手遅れになりかねない。」と。
同感です。

なお、クレジット会社のクレジット手数料、店により手数料率はまちまちですが、利用頻度の少ない店は売上代金の5%が手数料です。
1ヶ月で入金するとして年率換算60%の金利です。
振込手続の通信費もかかるのですが、メール通知にしてコストを削減、手数料率を引き下げてあげて欲しい制度です。

※税理士による文京相続相談室(谷澤佳彦税理士事務所)では、相続に関して初回面談相談無料にて積極的にお受けしております。

2018年12月12日