相続における税法と民法の違い? / 相続に強い税理士のブログ

相続における税法と民法の違い? / 相続に強い税理士のブログ

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目の税理士・谷澤です。

今回はこのシリーズ4回目です。

今回は債務についてです。

相続税法・民法とも、債務は消極財産といって、遺産から差し引いて各々税額計算・法定相続分等を計算します。
但し、相続税法では、債務は未実現債務はゼロ評価です。

未実現債務、私が勝手にそう言っていますが、相続時において債務として金額が確定していないものです。
それは保障債務です。
とりわけ連帯債務は、連帯債務者は主たる債務者と同順位で債務の弁済義務があります。
しかし、税法では主たる債務者が弁済できなくなって初めて債務カウントされます。

相続時点では主たる債務者が弁済していたものの、相続後に主たる債務者が破産、連帯債務者に債務を求償することがあります。
このような債務は残念ながら相続税法ではゼロカウントです。
相続後に発生した債務とみなすのです。
単なる保証で、相続時には求償されていなかったもの、これも当然ゼロカウントです。

被相続人が会社経営者であれば、自社の債務を連帯保証していたことは容易に推察できます。
しかし、友人などの保証をしていることにつき、本人だけが知っていたということで、後々相続トラブルになることもあります。

平素から家族でコミュニケーションをとることで無用の相続トラブルを回避できるかもしれません。
円満に相続していただけますように。

※個人の相続対策及び遺産整理について、東京都文京区本郷の谷澤税理士事務所では積極的に対応しております。
初回相談無料、平日夜間、土日も対応いたします。お気軽にご連絡下さい。

2012年12月15日