教育資金贈与と民法 / 相続に強い税理士のブログ

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こんにちは、東京都文京区本郷三丁目の税理士・谷澤です。

平成25年度税制改正の目玉の1つである教育資金贈与、私の予想の反することが起きています。

それは信託銀行の信託報酬ゼロです。
税法が成立する前、税制改正大綱の講演を数カ所で行いました。
その時、まだ信託銀行の方針が固まっていなかったため、信託報酬がいくらになるのか注意する必要があると話していました。

信託報酬ゼロにより、信託銀行は新たな顧客開拓ができたようです。

さて、この教育資金贈与、1,500万円まで無税贈与、また、資金をあげた方が亡くなっても相続税対象としません。
従って相続税対策として、資産家の方々を中心に重宝されているようです。

ですが、幾つか気を付けるべき点があるのでお知らせします。

・納税資金は枯渇しないか?
  相続税の納税は現金が基本です。
  本制度を利用して贈与したため、なけなしの現金が無くなってしまっては相続税納税ができません。

・本贈与は特別受益に当たる
  祖父母から孫への贈与ならいいのですが、父母から子への贈与の場合、これは民法上の特別受益に当たります。
  特別受益ですから、相続分計算の際、本贈与は相続財産に加算して遺産分けの計算となります。
  相続人の全員が平等に特別受益を享受しているなら問題ありません。
  相続人の一部の人だけ本制度の贈与を受けていると、相続人間で不公平感が出てしまいます。

なお、本制度を利用しないで、必要な都度教育資金を拠出する場合、特別受益とはなりません。
たとえこれが私大医学部の入学金1,000万円であっても、民法上の扶養義務によるものです。

いかがですか?
節税にばかり目を奪われていると、民法で痛い目に遭うかもしれません。
円満な相続を心掛けて欲しいものです。

※個人の相続対策及び遺産整理について、東京都文京区本郷の谷澤税理士事務所では積極的に対応しております。
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